石窯をつくろう! 活動報告
2004年10月9日
7月から9月にかけて森林再生プロジェクトの一環としておこなわれた「石窯をつくろう!」。
とっても立派な「石窯」が出てきました。
大がかりなプロジェクトになったので、
写真も入れて特別のページにまとめてみました。
◆2004.7.18(日)
□ 大工チーム
・窯の型枠つくり
広いコンパネに、円を描くのに四苦八苦。ノートに円を描くことはできても、実際に必要な円を描くのは大変でした。これが出来てきて始めて自分の知識になったのですよね。
・屋根つくり
まずは近所からいただいた間伐材の丸太の皮むき。専用の道具がないので、なた、かま、ナイフ、マイナスドライバーなど、ありとあらゆる道具を駆使して皮をむきました。むきやすいもの、むきにくいものもあって根気のいる仕事でしたが、一本むき終わった時は腰の痛みと満足感がやってきました。木の香りがあたり一面にたち込め、その香りに誘われてか、なぜかカミキリムシがたくさん集まってきました。
そして丸太にチェーンソーで切込みを入れ、組み上げ、土に掘った穴に突き刺し棟上完了。
□ 左官チーム
四方に杭を打って、大きさ、位置を決め、水盛管と言う道具を使って水平をとり、水糸を張っていく作業は、本物の左官さんになったみたいでした。穴を掘って砂利を入れ、コンクリートを入れていよいよブロック積み。モルタルの練り具合なのか、何なのか、なかなか水糸通りにまっすぐ並んでくれません。でもなんとか3段積みあがり、鉄筋を渡してコンクリートを流し、テーブル状の土台が完成しました。
本日の作業終了。天気が今ひとつだったので、川遊びを躊躇していたのですが、最後の20分だけ泳ごうということになり、子どもたち8人は川へ。汗をすっかり流してきました。
◆2004.8.5(木)
地域の子供たちで、裏山へ赤土を掘りに行きました。やぶ蚊に襲われながら斜面を掘って掘って掘りまくりました。赤土を入れた袋の重いこと重いこと。トラックに載せるのには2人がかり、Y君だけはひとりで抱えあげびっくり。頼もしい限りでした。
◆2004.8.8(日)
いよいよレンガ積み。すっかり石工になった気分。赤土と混ぜたモルタルで目地を埋めながら型枠に沿って積み上げ、アーチ完成。しかし、型枠を抜いたとたん、無残に崩壊。また最初からやり直し。レンガの削り方、目地の詰め方など試行錯誤の末、完成。めがね橋を作った石工たちが最後に型枠をはずす時、どんなに怖かっただろうと想像してしまいました。
2〜3日後再び地域の子どもたちに手伝ってもらって、窯の断熱効果を高める為にレンガ全体を赤土で覆いました。大量の赤土、砂、セメント、水をこねる作業がなかなかの力仕事。4人で交代しながら練り上げました。しばらく置くとすぐに固くなるので、また練って・・・息が切れるほど大変な仕事でした。この土をレンガの上に打ちつけ伸ばす。2日かかって分厚い壁に仕上がりました。窯を眺めているとなんとも愛らしい表情に見え、目玉や触覚もつきました。
杉板を焼いて看板もつきました。窯に名前もつけたいですね。さあ、次回は窯焚きです。
その他、鉄板や鉄筋を溶接・加工して作られた窯の扉と鉄のピールは高丸和彦さんのお手製(木のピールは子どもたち)。場所の提供から設計、施工の最後まで、また窯の慣らし焼き、ためし焼きなど仕事の合間を縫って作業をご指導いただいた高丸和彦・裕子夫妻に感謝の気持ちでいっぱいです。
◆2004.8.22(日)
前日豪雨のためパーティは順延
◆2004.9.12(日)
前日、雨は降ったものの薪の乾燥OK。参加46名というたくさんの仲間と窯の完成を祝うことができて本当に楽しかったですね。
9時ごろから子どもたちが窯に火を入れ始め、10時前から生地コネが始まりました。木漏れ日の中、生地をこねる手に力が入ります。今回、ホシノ酵母と小麦粉そのものの酵母、そして森の中の野生酵母が入り混じったスターターを使いました。イーストのパンにはない味と香りが楽しめます。天然酵母はゆっくりゆっくり発酵します。おしゃべりしたり、遊んだりしながら気長に膨らむのを待ちます。(次頁に続く)
子どもたちは各自自分のピザを作りました。トッピングは、トマトソースとチーズを基本に、夏野菜のオクラ、ナス、ニガウリ、ミョウガ、モロヘイヤ、トマト、ゆで卵を思い思いに載せ、オリジナルのピザが出来ました。
大人たちは、鉄板いっぱいに特大ピザを作りました。田舎パンは、玄米・ごまパン、干しトマト(ピザ)パン、豆パン、くるみ・レーズンパンと、4種類。外側はパリっとしていて、中はしっとりとした、本当においしいパンが出来ました。石窯ならではのおいしさでした。
ピザを食べて生気を養った子どもたちは、卓球、鬼ごっこ、木登り、釘さし、弓矢作り、竹剣玉作り、など、石窯の周りで所狭しと駆け巡り遊んでいました。大人たちもおしゃべりに花が咲き、子どものころを思い出して竹馬を作るお父さん、チェンソーを始めて使ったお父さん、思い思いの森遊びを楽しめたでしょうか?
また、ここに集い、みんなで楽しみましょう。