ともに育つ親の会 8月

子どもが中心の社会を目指して

 A.マズローの5段階欲求説によると、人間は次の五段階に沿って行動すると言われています。

(五段階=①生存欲求(衣食住など生存に関わること)
②安全欲求(安全な状況や危険を回避したいと思うこと)
③帰属欲求(家族や組織などの一員であること、友情や愛情などの気持ちをもつこと)
④尊敬欲求(他者に認めほしいと思ったり、自分のことは自己決定したいと思うこと)
⑤自己実現欲求(自分の成長を求めたり、能力を存分に発揮したいと思うこと))

 本来、学校は子どもたちが安心・安全な環境の中で(①生存欲求②安全欲求)、学級の中で友情や愛情を育み(③帰属欲求)、先生や同級生のみんなからお互いに認められつつ(④尊敬欲求)、自分を成長させていく場所(⑤自己実現欲求)であるはずではないでしょうか。

 ところが、現在の学校は、一部の子どもたちにとっては根底となる安心、安全が保つことができない環境になっています。ほんの一握りの先生なのでしょうがスクールセクハラをしたり、いじめに荷担したり、過度の競争を煽る(学業や部活動など)ことで心が傷ついている子どもたち、人間不信に陥っている子どもたちがいます。また、子どもたち同士が「いじめ」という形の暴力を日常的に行われている現状があることもまた事実です。

○大人ができること=子どもたちの安心できる居場所をつくること

 安全で安心できる環境とはほど遠い場合には、子どもたちは一時的にでも避難しなければなりません。子どもたちには、先生や他の子どもの不当な扱い、態度、言動、暴力に立ち向かう力をつけて欲しいと誰もが願うところです。しかし現実には、どんなに注意を促したり、いじめを「イヤだ、ヤメテ!」と訴えても集団で執拗に繰り返されるようです。ましてや先生のセクハラや差別的な態度に対して何か働きかけができるはずもありません。

 多くの子どもたちが学校で起こるさまざまな人間関係の問題にまずは自分一人で解決しようと悩み、苦しんでいるのではないでしょうか。親に相談することもできず、他に相談できる人もなく・・・

 そんな子どもたちのために、地域社会にいるたくさんの大人ができることの一つとして、子どもたちの居場所をつくることがあります。

 マズローの欲求段階で言うところの、①生存欲求②安全欲求をまずは満たしてあげることが大切なことだと思うからです。

 10年前では学校に行かせないなどトンデモナイことだと誰もが考えていた時から、私たちは子どもたちが「学校には行けない」と訴えるのであれば、それを認めてあげること、安心・安全な場所を用意してあげることが必要なのではないかという思いでフリースクールを立ち上げました。今まさに同じ思いを文部科学省も教育委員会も学校も家庭もマスコミも、そして社会全体がその思いを共有されつつあるように思います。

未来を担う子どもたち一人ひとりを大切にする社会、そんな社会になるように私たち大人一人ひとりができることをしていかなければならないのではないでしょうか。(スタッフ 加藤千尋) 

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